どうも僕です。
2017年のコミティアで「貧乳回顧録」という作品を発行しました。僕が編集した貧乳シリーズ(前47冊)を振り返ったものです。
とにかく締め切りまで時間がなくて3日ほどででっち上げた作品でもあり、機会があったら書き直して再度まとめたいと頭にありました。
それで一気に書き上げるのもしんどいので、はてなブログでちまちま書きためてから一冊にするかね、という結論に達したのですよ。
はてなブログでは【貧乳】というタグで、ツイッターでは【#貧乳回顧録】のハッシュタグであげていきます。
お付き合いいただけると嬉しいです。また質問などがありましたら可能な範囲でお答えします。
掲載した記事をリライトや、掲載作品の想い出や時代背景などを付け足していくこともあります。そして、どこかのタイミングで有料化記事にするかもしれません。その際はご了承ください。
フリップ・サイド編集K
■貧乳学区(2001年3月25日発行)
表紙イラスト:かにかに/GAOU
カラー口絵:マーシーラビット/かにかに
トビライラスト:流星ひかる
目次イラスト:ガビョ布
装丁:すぎおら
▼コミックス
・赤いランプ(山野紺三郎)
・青姦マラソン(狂一郎)
・ナイショだ・よ♪(てるき熊)
・メシヤ!(ガビョ布)
・田中くんは大魔王(流星ひかる)
・ぶれっくふぁーすと(へっぽこくん)
・そして2人は半人前(かにかに)
・サクラ・サク(フェニキア雅子)
・貧乳エレベーター(栗東てしお)
・君といっしょに(みはらじゅん)
・いけない子(桐原小鳥)
■貧乳白書の由来
経済白書など、ありがちな○○白書って感じで命名しました。
裏表紙のアオリ文句のセンスは今出も変わらないな。まだ萌えという言葉は使っていなかったのか。2000年も過ぎているし萌え萌え的な言葉はあったと思うのだけれどね。
その辺は意固地で使わなかったのかも知れない。
いまでもそんな性格は変わらないのか。
カバーイラストが王道そのもので笑ってしまった。木陰のしたで不安そうな表情の胸がはだけた貧乳少女がいいよね。最初は着衣の乱れはなかった記憶です。編集の意見だったような気がします。
――貧乳なので胸ははだけていた方が良かろうと。
マーシーラビット先生のカラーイラストがまさに某アニメのそれで、当時はこれでOKだったのか。と言うかOKにしたのだよね。そういう玩具でコスプレをしている人を街中で見かけるよね的な理由で。いまだったらさすがに厳しいような気がする。
それがいいのかはともかく、まだそういう時代だった。僕だけかも知れないが。
台割り(目次)を組んでいて、口絵のカラー2ページの直ぐにモノクロの扉に目次ページというのは思い返すと相当厳しい。
16ページで1台(1折)というまとまりになり、それが何台かで纏められて一冊になるのです。ちなみに初期の貧乳は9台でした。
原稿が台をまたいだ場合、その原稿が遅れると製版の時点で進行が厳しくなります。一台ならず二台分の製版がとも待ってしまうのです。その後ろの原稿が先に入っていてもほとんど何も出来ない状態が発生ですねえ。
この貧乳シリーズはそういう台割を組んでしまい苦労したなあ。それでも巻頭にモノクロ扉と目次は入れたかったのでした。
貧乳初期の巻頭は山野紺三郎先生にお願いすることがほとんどでした。巻頭に置きたくなる作家さんでした。けど原稿が届くのは最後なのです。分かりますね。
貧乳白書を読み返してみて思うのは、読み応えのある作品もあるのでカオスな雰囲気たっぷりなアンソロだけれどまとまりがあるの感じがする。
ぼくがレモンピープルを作りたかったと言うのが体現されたのだと思う。
当時は忙しすぎて、そこまで考えつかなかったけれど。
この頃、てるき熊先生に「年齢のゾーンがさらに低いのは読み手と合わないかなあ」と話したのを思い出した。この辺の感覚は難しいところなのだと思う。ニッチのなかのニッチについては今でも厳しいジャンルかなあって気がしています。
へっぽこくん先生の「ぶれっくふぁーすと」はまさに先生らしいほのぼのとした癒やされる系の作品。なんで4ページという中途半端な原稿依頼をしたのかは記憶にないなあ。
と、書くと先生にばれたときに「○○だったなりよー」突っ込まれる可能性が高い。
いまごろの報告だけれど貧乳白書で一番使ったのが、かにかに先生の「そして2人は半人前」ですね。
ネームの段階では、もう少しって感じでした。ちょうど大阪に出る用事もあって面前で打ち合わせが出来て一気に良くなったのだ。
両手にチンコを持たせるとか二本差しとか真面目に打ち合わせをしたのですよ。
かにかに先生も「糸を引かせる感じに」ってのがあり、さらにエロくなったなあ。12ページというのがもったいなかった。あと4ページエロシーンがあるとシコリティが上がっただろうなあ。
顔を合わせて打ち合わせをすると言うのはいまでも有効的だ、としています。人の熱を感じながらっていうのは創作的なアイディアの出方が面白くなるっていうのは信念のひとつですね。ライブ感は重要。
ちなみにこの「そして2人は半人前」は他の作家さんに「今回のかにかに先生の作品はエロくていいですね」という寸評を受けたのでした。
魔法少女が凌辱されるって言うのは王道でたぎるものがありますね!
貧乳白書の頃からあたりから流星ひかる先生が描く人物のまつげが無くなりました。後に伺ったのですが「描くのが大変だから」とありました。それでも女の子のかわいさは不変なので素晴らしいものです。
流星先生は完成原稿の吹き出しに鉛筆でネームを書いて渡してくれるので写植を貼るのに助かりました。
いまになって思うと「貼る場所を間違えてくれるな」って感じだったのかも知れない。
ぼくの写植の貼り込み方が上手ではなかったので単行本作業の際「原稿用紙がべたついている、気をつけてください」と何度も言われたのが懐かしい。
他にも、いろいろな意味でマンガが編集という物を一番教えてくれたのが流星ひかる先生だったのかなあ。
■かにかに先生作品。いま見ても素敵な作品。
■流星ひかる先生による扉絵。台割りが大変とか書いておきながら、こういうのを見たかったんだ(たぶん読者も)
■赤いランプ(山野紺三郎)
この制服はさすが。2000年ころは残っていたんだな。
そして写真部を舞台にした作品です。まだフィルムカメラに印画紙メインの時代。
■メシヤ!!(ガビョ布)
出落ち感たっぷり!
■田中君は大魔王(流星ひかる)
奥様は魔女でモノローグを読むのです!
■そして2人は半人前(かにかに)
貧乳魔法少女が男たちに凌辱されるという超王道な作品。抜けたなあ。
■ライターズコメントカット(一部)
周囲から「同人誌だよね」と言われた一因かな。
広告ページにするのももったいないし、こういうカットを見たかった(たぶん読者も)