40年ほど競馬を見続けてきた。
三冠馬ミスターシービーに恋い焦がれ、シリウスシンボリで魅せた加藤和宏騎手と二本柳俊夫厩舎の意地に共鳴した幼少期だった。
茨城県産芦毛の初ダービー馬ウイナーズサークル、柴田政人をダービーの勝利に導いたウイニングチケット、そのとき現役競走馬1頭のみ馬主宮崎守保氏のサニーブライアンが大西騎手で逃げ切りを決めた、めぐり巡る人の縁に感動した20代だった。
人と人の縁も競馬。人の執念も競馬。
今回、セイウンハーデスにそれを感じる。
日刊スポーツにあったように馬主56年の執念がこの絶好枠を引き当てたのでは無いか。
逃げるであろう3番アスクビクターモアの番手につけて、内々を通り4角で先頭に躍り出て押し切る。
誰もが少し頭によぎるシーンかもしれないが、人気どころは外枠。
内を伸びるセイウンハーデスを捉えきれず、先頭でゴールイン。
人気薄が勝つときは誰もが唖然として当たり前。久しぶりにそう言うレースがあってもいい。
それも競馬だよ。
プリンシバルステークス勝ち馬がダービーは厳しいかもだけど、それを勝利したダンスインダダークがダービー2着もある。
まったくダメということはない。
個人馬主が生産、育成をしてひとつの勝利を得る。これだけでも相当なご苦労だと想像できる。
しかもクラブ馬の隆盛が目立つ昨今、西山さんのような個人馬主が紡いできた伝統がそれを上回り、大輪のひな菊を咲かしてもいいではないか。
土曜日の新潟1R障害未勝利戦に2019年ダービー5着馬であるニシノデイジーが、そっと露払いを決めてくれるに違いない。
去年かな、西山さんに一筆を送ったときに「ダービーのウイナーズサークルで口取りをしている西山さんを見たい」と書いたんだ。
ここで、それが叶うのだと思う。
人生の転機を迎えている、自分の夢も託してみたい。夢は回るよ、ドコマデモ。
なので本命はセイウンハーデスとする。
◎セイウンハーデス
○ダノンベルーガ
▲オニャンコポン
幸騎手と岩田望騎手で決着したら、夢が叶う感じがするね。